9月いっぱいでFIRE(?)を達成し、郵便局を退職されたMさん。
そのMさんと、先日1年ぶりに再会しました。
久々に見るMさんは、一言で言うと「野性味を増した」印象。
野に放たれた虎…とでも言いましょうか。
やっぱり「雇われ」から独り立ちすると、面構えからオーラまで一変するもんですね。
正直、圧倒されてしまいました^^;
さて、遠くから来てくださったMさんに越前おろし蕎麦をご馳走になりながら(お前がご馳走しろよって話ですよね^^;)、気になっていたことを色々と聞いてみました。
FIRE(?)を決断した理由は?
「10万円を元手に1,000万円まで増やせた時『よし!これで大丈夫!』と思えた」
とのこと。
う~ん、ここで「6億円の金融資産」を持ち出さないところが生粋のトレーダーですね。
頼りは「金融資本」ではなく「人的資本」
つまり、自分の腕のみ。
いや、カッコいいですね~。
一度でいいから、私もそんなこと言ってみたいもんです(笑)
運用利回り4%と仮定すれば、年間生活費の25倍の金融資産があれば「コップから垂れる水」だけで生活できるからね。でも100%リスク資産ってのも精神安定上好ましくないから、半分程度現金等を持つとして…
私なら、こんな感じになるでしょうね(カッコ悪い…^^;)
いいんです。
私は「能力が無い人間は、強くならねばならない」と決めたんですから。
…ってすいません、私の話はどうでもいいですねm(__)m
Mさんはとにかく、自身のストック=金融資産には全然興味がないのです。
彼から「集計してみたら430万ドルあった」という話を聞いたのは「郵便局を辞める」と聞いた後日の話ですからね。
つまり、仕事を辞める判断材料に入ってすらない。
「元手10万円」というのは、彼お得意の「縛りプレイ」ですね。
これを言うと彼は嫌がるのですが、私から見ると縛りプレイにしか見えない(笑)
そもそも、彼の人生そのものが「縛りプレイ」そのものなんですね。
独学で京大に入学するほどの知能を持ちながら(彼は高校に行ってない)、その知能が全く役に立たない郵便局の現場で働く。
これを縛りプレイと呼ばずして、何と呼びましょう。
彼は言うならば「ルイーダの酒場でバグって生まれてしまった、レベル99の突然変異キャラ」なのです。
Ⅱで言えば「ゆうていみやおうきむこうほりいゆうじとりやまあきらぺぺぺぺぺ…」ってやつです(笑)
これが分かる人は、おっさんですね^^;
そりゃ、縛らないとゲームにならないでしょう。
そして「元手10万円を1,000万円」にした後は、その1,000万円を「無かったこと」にして、再び10万円からスタートする。
余剰金は恐らく、また神社に寄付するのでしょう(定期的に寄付しているらしい)
生活費については、最低限の金額を高配当株に投資し、その配当金で賄っているらしいです。
ストイックの塊。
彼は、そんな男なのです。
ちなみに彼は「月利20%」「勝率5~6割」で安定しているらしいです。
勝率よりもリスクリワード重視ってことですね。
このまま日本で暮らすのは卑怯だ
彼は自身の事を「アダルト・チルドレン」だと表現しました。
大人になれなかった、永遠の少年。
今流行り(?)の言葉で言うと発達障害でしょうか。
なるほど、それは大いに感じます。
何故ならば、私自身がその気が強いからです。
「同類の匂い」を感じるのですね。
一言で言うと「自分が好きな事しかできない(※)」のです。
※アダルトチルドレンには明確な定義がない=どうとでも言えるので、物語の都合上、このように定義します。
そして、我々のような「子供」が生きていけるのは、「普通の大人」達が社会をしっかり回しているからです。
私たちは、彼らに依存しているとも言えます。
しかし私たちは、自分の「好きな事」に対して無邪気にリソースを集中した結果、社会から富を抜き出す手段を得、ある程度の資産を築くことができました。
彼はその状況に、ある種の罪悪感を感じているのでしょう。
「このまま自分が日本に住み続けるのは、卑怯だと思う」
そう言ったのです。
「いずれ、自分はアメリカに渡ろうと思う」
とも。
この言葉は、衝撃でした。
彼がそこまで考えているとは、思ってもいなかった。
「あなたは、労働者が今置かれている現状に対して、どう考えているのか」
彼は私に対しても、問いました。
…
…
…私の答えは「このブログ」です。
自らサイコパスを名乗り、意味をひたすら解体する。
「自分に都合が良いか否か」のみが、唯一の絶対的判断基準であると示す。
人間が持つ「残酷な無意識」を意識化する。
こうすることで、私なりに「罪滅ぼし」をしているつもりです。
「意味」など、もう壊れ切っているじゃないか。
そういわれるかもしれません。
しかし、ネットではそうかもしれませんが、現実社会ではまだまだ健在です。
だからこそ、このような悲しい事が起こるのです。
尤も、この青年は「生きる意味」「人生の意味」からも自由だった、とも言えるのかも知れません。
これを「悲しい事」と捉えてしまう時点で、私もまだまだ「遺伝子の奴隷」ですね…
更に言えば、ネット上においても「意味」が「別の意味」に置き換わっただけですよね。
これに巻き込まれて無為に消耗しないためには、「自分に都合が良いか否かが全て」という目線が必要なのです。
だからこそ、私はひたすら「意味の構築&破壊」を繰り返すのです。
ただし、あまりにも急激な「意味の破壊」は、アメリカのようなインフレを発生させますからね。
「生産力」とのバランスを取らねばなりません。
そう、私がやっていることも、結局は「このまま生産力が伸び続ける」事への「賭け」に過ぎないのです。
何かのきっかけで「生産力」が大きく棄損されれば、貨幣経済そのものが力を失います。
「意味の相対化」に向かっていた世界も一気に巻き返され、「大きな物語の復権」「共同体の復権」へと向かうでしょう。
私の持つ既得権など、全て瓦解します。
世界経済が長期的にブロック化すれば、ありえない話ではありません。
最終的には全ては「賭け」なのです。
私は「世界がいずれグローバリズム路線に復帰し、テクノロジーは進化し続ける」こと、つまり「生産力の向上」に賭けた。
昨年までは、その賭けに勝ち、プレミアムを得た。
今年はその反動で停滞しているが、それも一時的だとみて、賭けを継続する。
それだけの事です。
Mさんにしても「貨幣経済の存続」に賭けている。
そのうえで「自分の特性が、より有利に作用する場所」を自ら探し出し、そこで勝負している。
「自分を卑怯」だと感じる必要はないと思います。