米国株の大御所ブロガー・たぱぞう氏の新刊が刊行されました。
なんでも、8冊目の著書とのこと。
素晴らしいですね~。
私など、僅か数千字ばかりのブログ記事を書くのに、四苦八苦している有様です^^;
で、さっそく読んでみました。
真っ白な画用紙に、1億円へのロードマップを描く本
一言で「1億円」といっても、それを目指す方法は様々ですね。
サラリーマン投資家、経営者、新興企業のストックオプション、流行り?のユーチューバー…
宝くじで一発当てる、という、おやんちゃなやり方もあります(笑)
本書は、「サラリーマン投資家として1億円を目指す」という、一般的な日本人にとって最も再現性の高い手段を軸に構成されています。
著者である、たぱぞう氏の体験談とも言えますね。
実際に3億円を超える純資産を構築された方であり、その意味で説得力があります。
私自身、サラリーマン投資家として1億円の資産を作りましたが、
「この本に書かれていることを、ちゃんと実行できれば、確かに1億円はいくな」
と身をもって実感できます。
これからサラリーマンとして社会に出ようとする若い方にとっての「最初の一冊」「基本の一冊」としてぴったりだと思います。
真っ白な画用紙に1億円へのロードマップを、一から順に描いていくようなイメージですね。
「1億円」への基礎基本は「投資」ではなく「節約」
①いかに節約するか
②いかに稼ぐか
③投資
本書では、この順に章が進みます。
そう、まずは節約なのです。
サラリーマン投資家が1億円を目指すための、必須スキルだといえます。
ホイミ系なしで、クリアできますか?
無理でしょう。
そういうことです。
節約スキルの有無を確認する、いい方法があります。
ズバリ言いますと、30歳時点で純資産1,000万円を築けているか否か。
これが分水嶺です。
年収の多寡は、それほど関係ありません。
節約スキルが無い方は、あればあるだけ使ってしまいますからね。
私もかつて、企画職時代には節約を極めました。
なんせ、32歳にして本給21万7,000円ですからね(笑)
現場と違って、企画職には一切手当がつきません。
従って、本給=総支給額です。
手取り17~8万円くらいでしたね。
一人暮らしだったのが、まだ救いです。
しかし、この条件で年間230万円貯めてたんです。
頑張ったでしょ?
誰か一人くらい、褒めてほしいです(´;ω;`)
近所のスーパーで、いつも鶏むね肉が100グラム28円で売っててね。
助かりましたね~。
だって、300グラム食べても100円以下ですよ。
この頃は、付き合いを除いて、一切外食はしませんでした。
口癖は、それを今買わないと、死ぬのか?
これでした。
おすすめですね。
買い物時に誘惑にかられたとき、この言葉を自問すると、自ずと
いや、別に食べなくても死にはしないな…
という結論に至るはずです。
そんな辛い思いをしてまで…と思われるかもしれません。
でも、私は完全にゲーム感覚で楽しんでましたね。
スコアアタックみたいなもんです。
彼女(今の妻)と一緒に、近所の山で食べられる野草を摘んだりしてね。
振り返ると、とてもいい思い出です。
…すいません、いつの間にか自分語りをしてしまいましたm(__)m
本書では、かなりのページ数を「節約スキル」に当てています。
出費を「消費」と「浪費」に分類する、という方法は面白いですね。
「自分が今、何をしようとしているのか」を客観視するには、とても良いと思います。
「投資」については、主な優良ETFや投資信託が紹介されています。
投資が趣味化しない限り、これで十分だと思いますね。
まあ、大抵の人は趣味化してしまう訳ですが(笑)
そういった人向けにも、たぱぞう氏は著書を出しておられますので、参考にするとよいと思います。
で、1億円を作ったらどうする?
「現代経済学の直感的方法」で有名な長沼伸一郎氏は、その著書の中で次のように述べています。
日本の資本主義を駆動する精神とは「心配」であり、この点を理解しない限り日本の資本主義を理解することはできない。
極言すれば日本人は金儲けをしたくて必死に働くというより、いまの地位を失うのが心配だから必死に働くのである。
あ~、これ分かるな~。
この「地位」ってのは、「大企業の社員」だの「役職」だの、そういった「名誉」的な意味とは限らないんですよね。
例えば「家族を守るために、頑張って毎日働く」という「物語」も、それにあたると思うんです。
で、その物語の主人公に最も簡単になれるのが「サラリーマン」ってこと。
崩れつつはあるけれど、まだまだそういった昭和的物語は残ってるわけです。
特に地方では。
私も「2億でFIREを目指す」とか書いてますが、2億の根拠なんて何も考えてないんですよね。
もし、この先数年で株価が暴騰して2億行っちゃったりしたら、恐らく「3億を目指す」とか言い始めるでしょう。
結局、「金額」が心配というより、物語の主人公としての「地位」を失うのが「心配」なんでしょうね。
「自分の気持ち」が大事、といっても、その「自分の気持ち」自体が、所属する環境・文化といったものに規定…とまではいかずとも、強く影響されてしまう訳です。
三菱サラリーマン氏のように、「多感な時期」に「多様な文化」に年単位で接していれば、また違ったのかもしれないですが。
私はこれまでブログで述べてきた通り「同調圧力」を嫌悪してきました。
しかし、「嫌悪」してる時点で「関心」を持ってしまっているんですよね。
「好き」の反対は「無関心」だといいますし。
…ということは、屈辱的ながら、地域や会社の「同調圧力」に依存してしまっているんでしょうね。
自分を規定するために。
認めたくありませんがね(笑)
…ということで、またしても自分語りになってしまいました^^;
レビューって難しいですね。