こんにちは!
サイコパスの郵便屋さんです。
先日、ARCCのプットオプション5単位を150ドル(約18,600円)で売りました。
権利行使日は5月20日、権利行使価格は20ドルとなります。
つまり、
・5月20日時点で株価が20ドルを下回っていても、20ドルで500株を購入しなければならない。
・逆に20ドルを上回っていれば、プレミアム(約18,600円)が利益になる。
という取引ですね。
5月20日時点で株価がどれだけ下がってても、1株20ドルで買い取りますよ!その代わり、保険料18600円払ってね!
分かりやすくザックリ言えば、こういう事です。
500株分(約124万円)のお金は、既に口座に入れてあります。
いわゆる、キャッシュ・セキュアード・プット(現金確保プット売り)ですね。
カバード・コールと並んで、オプションの基礎的な戦略となります。
43日後に、拘束資金124万円に対して18,600円の収入。
年利に直すと、ザックリ12.7%ですね。
よく見る「ノックイン型仕組み債」は、この「プットオプションの売り」が元になっていることが多いです。
年利8%くらいで、「ノックイン価格を下回れば現物株で償還」ってやつですね。
リスクはすべて投資家が負担し、販売会社はプレミアムの一部をノーリスクで徴収できる、という美味しい商売です(笑)
あれを買うくらいなら、普通にプットオプションを売った方がお得ですよね。
現在の株価が21.4ドルですので、普通に500株買うと約132万円。
プット売りならば、124万円(20ドル×500株)ー18,600円(プレミアム)ですので約122万ちょっとで購入できます。
あらかじめ「買う」と決めている銘柄ならば、悪くない戦略だと思います。
なぜARCCなのか
ARCCは、BDC(Business Development Company)の最大手です。
BDCとは、比較的格付けの低い中堅企業への融資や優先株への投資を行う法人のことです。
リーマンショック以降、国際決済業務を行う大手銀行は、バーゼル規制という厳しいハードルを課せられました。
これを達成するため、大手銀行はハイリスクな低格付け企業への融資を抑制することになります。
低格付けの中堅・新興企業の資金需要に大手銀行が応えきれなくなった。
これにより、BDCが活躍する余地が生まれた、という訳です。
より詳しく知りたい方は、筆者の拙い説明より大御所の記事を参考にしてください(笑)
さて、ARCCの株価ですが、現在過去最高値圏にあります。
そして、業績も過去最高です。
investing.comより引用
そして、これが最大の理由なのですが、金利の上昇が明確にポジティブに作用する、という事です。
10-K(年次報告書)より引用
1ベーシスポイント=0.01%です。
例えば2%利上げされた場合、年間純利益は1.42億ドル増加する、ということです。
これは、貸出債権の9割近くが変動金利なのに対し、借入の大部分が固定金利であるからです。
利上げされていくプロセスにおいて利益が拡大していく、ということですね。
BDCは、信用収縮時には大変脆弱です。
リーマンショック時においては、8割以上もの暴落を演じています。
しかし、それ以外の局面においては株価は意外に安定していますよね。
アメリカの景気がハードランディングとなるか、ソフトランディングとなるかは不明です。
しかし、何れにせよ利上げから景気後退までは、過去の事例を見れば数年のタイムラグがあります。
であれば、今後1年程度は、利上げによる追い風を受けるBDCへ投資し、インカムを受け取るのも悪くないと考えています。
あと、ポートフォリオが金利上昇にやや脆弱なこともあり、ヘッジを掛けたかったこともあります。
銀行株は、イールドカーブが寝てしまうと微妙ですしね。
ということで、おやんちゃETFをようやく整理したところで、またも「おやんちゃBDC」へ投資することになりました(笑)
もちろん、これはサテライト投資として考えていますので、総資産の3%程度で抑えます。
コロナショック時に買ったARCC,MAIN,ORCCが約200万円程ありますので、今回の購入で最後ですね。
あ、そういえばプットオプションを売ったんでしたね^^;
オプションを使ったのは、単にブログのネタ作りのためです(笑)
権利行使されなかったら、来月普通に買うつもりです。