世界をつなぐミッシング・リンク(失われた環)

いつも心にサイコパスを⭐️

こんばんは、サイコパスの郵便屋さんです。

 

先日、グーグルアドセンス(広告)の審査に合格しましたヽ(´▽`)/

嬉しくて、早速自動広告オンにしてみたのですが‥

 

想像以上に邪魔ですね^^;

 

という事で、また広告オフに戻しました。

当分、広告は出しません。

ご迷惑をお掛けしましたm(__)m

 

さて、今日は大事な話があります。

筆者の世界観についてです。

久々の抽象ネタですw

長くなると思いますが、どうか最後まで読んでくださいm(__)m

 

いま、世界で大きな変化が立て続けに起こっていますよね。

FIRE=大量自主退職、株価の下落、脱炭素、サプライチェーンの再構築etc

これらは、すべて一本の輪で繋がっています。

ミステリーでいう所の、ミッシング・リンク(失われた環)ってやつです。

 

このミッシング・リンクを見るための「魔法の色眼鏡」が世界観です。

眼鏡ではなく、色眼鏡としたところに注意してね。

 

では、今日はそのお話です。

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言葉の手帳より引用

「価値観」は、「環境の変化」に呼応して動く

株価下落以来、Twitter界隈はまさにカオスですね。

FRB=パウエル・プットという守護神、つまり大きな物語を失ったからです。

 

環境が変化すると価値の基準、価値の順列も呼応して変化する、ということですね。

以前の記事でも書きました。

 

yuubinyasan.com

グロース派が勢いを失い、バリュー派が台頭しています。

 

FRB守護神という大きな物語を失った人々は、代替としてインフルエンサーに縋っています。

「小さな宗教」の乱立です。

インフルエンサーは信者獲得にご執心ですね。

バフェット太郎さんとかw

 

あまり、まともに取り合わない事ですね。

物事など、どうとでも言えます。

自分の目的達成のために、都合が良いか否か。

これが唯一の判断基準です。

自分の軸をしっかり持っていきましょう。

さもなくば、情報の海に流されるだけです。

 

Twitterで起こっていることは、今後の日本の縮図です。

筆者には、それがはっきりと見えます。

これまでも述べてきましたとおり、日本は「道徳」という大きな物語を失うからです。

長くなりそうなので、ここは割愛します。

 

さて、ここで大事なことは「環境の変化」が「人間の意識、価値観」を変えるということです。

僕たちは「人間の意識」が「環境」を変化させると思いがちですが、それは違うということです。

あくまで、環境の変化がベースです。

では、その「環境の変化」は何によってもたらされるのでしょうか。

環境の変化=生産力の向上である

ドラクエの目的は魔王を倒すことです。

みんなで協力して魔王を倒す。

そういう環境です。

 

そのために、武器屋、防具屋等がすべての町に設置されます。

教会では「生きかえらせ」たり「冒険の書に記録」したりする機能が整備される。

恐らく、そういう法律が作られたのでしょう。

 

まず、「環境」によって「社会制度」が作られるという事です。

 

これに呼応して、人々の価値観や道徳観は形成されます。

「より強い武器」が価値が高い。

「より強い人」が価値が高い。

勇者は、予約なしでも宿屋に泊まらせるべきだ。

勇者には、親切に情報を教えないといけない。

 

環境が社会制度を作り、人々の価値観・道徳観が形成される、という順です。

 

魔王が倒される=環境が変化すると、当然、社会制度、価値観・道徳観は一変することになります。

 

さて、では現実の人間社会の「目的」は何か。

生産です。

 

生産力が向上し、モノやサービスが豊かになればなるほど、人間はより健康に、より豊かになって繁栄します。

 

ドラクエでは「魔王を倒す」

現実社会では「生産力を向上させる」

 

これが、それぞれの目的だということです。

そして、「生産力」に呼応して「社会制度」と「人間の意識、価値観」が変化していきます。

歴史は生産力に呼応して動く

時代時代の生産力=環境に応じて、社会制度は形成されます。

しかし、生産力が向上するにつれて、やがてその社会制度が足かせとなってくる。

最初はフィットしていた服が、体が成長するにつれて窮屈になるイメージです。

 

旧社会の既得権益者は抵抗しますが、最終的に社会制度はリセットされ、その生産力に合った新しい社会制度が作られる。

 

この繰り返しで、歴史は進んできました。

具体的に見てみましょう。

 

狩猟採集時代。

人間の歴史は、ここからスタートします。

この時代は食料の貯蔵技術もなく、毎日がその日暮らしでした。

従って貧富の差はなく、みなが平等な社会です。

 

しかし、農業革命がこの状況を一変させます。

生産力は劇的に向上し、人間の数は大幅に増加します。

 

米や小麦といった食料の貯蔵、つまり富の保存も可能になりました。

これにより、社会に富のヒエラルキーが誕生します。

労働しなくても食べていける支配階級の誕生です。

 

農具の発達や高床式倉庫により、さらに生産力が向上すると、戦闘集団=軍を持つ余裕が生まれます。

この武力によって、より弱い人々を屈服させ、奴隷としました。

奴隷制社会の誕生です。

これにより、より多くの「働かなくても食っていける人々」が生まれます。

 

さらに生産力が向上すると、「奴隷制」という制度が逆に発展の妨げ(足かせ)になってきます。

奴隷はモチベーションが低く、技術も発展しません。

 

奴隷制」という社会制度が時代遅れとなり、封建制というイノベーションが起こります。

 

奴隷から転じた小作人が、土地を地主から借りて、地代を収める。

小作人とはいえ、家庭を持ち、子孫に技術を伝達することもできる。

奴隷からは大きな進歩です。

 

小作人は、「身分」と「土地=生産手段」によって縛られています。

この社会を、封建制社会といいます。

 

やがて時は過ぎ、蒸気機関が発明されます。

ここで「分業」というイノベーションが起こります。

資本主義社会の誕生ですね。革命的な生産力の向上です。

 

この生産力に対応できなくなった封建制は崩壊し、身分と生産手段から自由になった小作農は工場労働者となりました。

このあたりの経緯は、過去記事のとおりです。

yuubinyasan.com

資本主義社会は、(生産手段を)持つ者と持たざる者の格差を急速に拡大します。

拡大再生産により、資本はネズミ算式に増殖するからです。

 

分業によって生産手段を奪われた労働者は、機械の歯車のようになります。

「自分の生産物を受け取った人に喜んでもらう」という労働本来の喜びから疎外されていく。

 

資本は自由貿易を通じて、世界中に広がっていきます。

より安い労働力を求めて。

必然、国内労働者の賃金も、海外労働者との競争で低下します。

 

勝ち残った資本は、より強大な生産力を求めて、他の資本の買収を活発化させます。

最終的には「一人の人間がすべての富を独占」する方向へと収束していきます。

 

現代は、ちょうどこのフェーズですね。

これから、世界はどう動くか

ここからは、未来予想になります。

 

吸収合併により、巨大資本が生産手段を独占していくとどうなるか。

イノベーションが起こらなくなります。

イノベーションは無数のトライ&エラーから生まれます。

失敗は発明の母なのです。

 

しかし、巨大資本が生産手段を独占するに従い、当然トライ&エラーも減っていきます。

AI化も、それに拍車をかけるでしょう。

AIは「過去の人間の行動=データ」に基づいて「最適な答え」を示します。

 

アマゾンやらYouTubeでいう、「あなたへのおすすめ」です。

これにより、さらに「失敗」は減るでしょう。

それにより「効率の向上」はするでしょうが、イノベーションが起こらなくなる。

必然です。

 

生産力の向上にはイノベーションが欠かせません。

従って、この段階で「巨大資本」が発展への「足かせ」になるのです。

FIREとは、生産手段の奪還である

岡田斗司夫さんは、こんな事を言っています。

Twitter、ブログ、YouTubeはメディアの民主化であり、

Twitter=ラジオ

・ブログ=新聞

YouTube=テレビ

に対応すると。

 

要するにメディアにおいては、一般大衆が生産手段を奪還しつつある、という事です。

情報サービスの生産に、大資本が不要になりつつあるという事です。

 

生産のための分業が不要となり、個別生産の時代になりつつある。

労働者が、「機械の部品」から「人間」に戻るのです。疎外が解消される。

今後、この動きは他の分野へと波及していくでしょう。

 

今の段階では、生産物の交換の場としてグーグルやツイッターといった資本の力を必要としています。

 

しかし、さらに個別生産が進展し、強力なコンテンツを持つ個人が台頭するとどうなるか。

 

資本に対する交渉力が増大します。

アップルとフォートナイトのような関係です。

巨大プラットフォーマーの利益率は低下していくでしょう。

 

さて、FIREもこの流れで見ると、よくわかります。

分業から個別生産への先駆けです。

 

FIREの先人達も、ブログ、TwitterYouTube等を通じて情報サービスを個別生産し、収入を得ています。

生産力が増大するに従い、この動きは加速するでしょう。

資本制社会(資本が生産手段を持つ社会)から共産制社会(労働者が生産手段を持つ社会)への移行です。

 

ちなみに脱炭素、サプライチェーンの再構築、SDGS、労働者への分配等は、

旧来の社会制度の延命措置です。

 

資本主義は、時代の足かせになりつつある。

しかし、それが崩壊しては困る人々もたくさんいるわけです。

貨幣経済の勝ち組達です。アングロサクソンです。

 

これらの施策によって、

有形から無形

分業から個別生産

という進化の流れは、一旦足踏みする事になります。

 

我々投資家にとっても、それは悪い話ではありません。

長期投資が成功する根拠は「モノやサービスの生産に企業が不可欠である」ことです。

分業から個別生産への流れは、非常に不都合なのです。

 

そのために、株主が一定の負担をすることは必要でしょう。

脱炭素にしても分配にしても、売上原価の上昇=純利益率の低下=生産性の低下につながります。

サプライチェーン再構築も、要は最適国際分業の破壊です。

生産力を意図的に低下させ、社会制度=資本主義の延命を図るという事でしょう。

 

しかし、コスト負担するのは我々ばかりではありません。

巨額の財政出動がサポートしてくれます。

そして、それを負担するのは現金保有者です。

最後に

さて、いかがでしたでしょうか。

「生産力」をベースに歴史を抽象化していくと、見事に一本の線でつながるように見えますよね。

 

古い社会制度(環境)が、既得権益者の抵抗で存続し、生産力の足かせになっている。

現代日本の状況を見事に表しています。

 

この考え方は、マルクス唯物史観がベースになっています。

最初にマルクスとか書くと途端にアクセスが落ちるので、最後になりましたw

マルクスは、語感がキャッチーじゃないんですよね。

唯物史観なんか、タイトルに入れたら誰も見ないでしょうw

 

しかし、社会の「一面の真実」を言い当てているのは確かです。

あくまでも「一面の」ですが。

 

現代は、情報過多です。

この情報を整理し、抽象化し、先を見通すために、マルクスは大変役立つはずです。

ともに、この神なき世界を旅してゆきましょう。