桃鉄とマクルスに学ぶ「資本主義のルール」

いつも心にサイコパスを★

こんにちは、サイコパスの郵便屋さんです。

 

この世界の多くの地域では、資本主義という名のゲームが開催されています。

ゲームは、強制参加。

この世に生まれ落ちた瞬間から、プレーヤーとしてゲームに参加することになります。

 

このゲームから抜け出すには、「お金」が必要です。

「お金」を手に入れるには、皮肉ですがゲームの勝者にならねばなりません。

「弱肉強食のゲームから離れ、静かに暮らしていく」には、まずゲームに勝たねばならないのです。

 

それでは、ここで問題です。

このゲームに勝つために、最も大切なことは何でしょうか?

 

才能でしょうか。努力でしょうか。

 

いいえ、違います。

最も大切なのは、ゲームのルールを知る事です。

 

今日は、そのお話をさせていただこうと思います。

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桃鉄の目的は、「目的地」ではない

あなたは、桃鉄をこれから初めてプレーするとします。

楽しみですよね。

同じく、桃鉄をやったことのない友達を何人か集めました。

 

ここで、あなたが「絶対に勝利する」には、どうすればよいでしょうか?

 

簡単です。

このゲームの目的は「目的地に一番に到着する事」だよ、とみんなに説明すればよいのです。

青マスに止まるとお金がもらえ、目的地に一番乗りになれば大金がもらえる。

そうやって、お金を一番貯めた人が勝ちだよ、と。

 

はは、性格悪いですよねw

でも、桃鉄知ってる人は、言わんとしていることは理解していただけたと思います。

 

どんなに才能があろうが、必死に努力しようが、ゲームのルールを理解せねば絶対に勝てないのです。

 

桃鉄のルールの肝は、「物件への投資」にあります。

物件には「収益率」が設定されており、毎年の決算で「投資金額×収益率」のお金が手に入ります。

ここで得たお金でもって、さらに次々と物件を取得していき、雪だるま式に収益を増やしていく。

 

目的地到着よりもはるかに多くのお金が、労せずして決算の度に入ってくることになります。

 

一旦できた「格差」は、このままでは決して解消されません。

ここで、登場するのがキングボンビー

 

彼のお仕事はゲームバランスの調整です。

 

買い集めた物件を大量破壊し、いわばゲームを強制リセットしてきます。

これで格差を解消し、再びみんなが緊張感をもって楽しめる状態にもっていくわけです。

桃鉄を現実にあてはめると

はい、もうお分かりですね。

現実の資本主義ゲームにあてはめると、

「物件」が「株式」

キングボンビー」が「戦争」です。

ついでにいうと、「青マス」「目的地」を目指すだけの初心者が「労働者」だということです。

 

「物件の収益=株式」と「青マスや目的地でもらえるお金=労賃」との違いは、

前者が複利によって指数関数的に増殖するのに対して、後者は一次関数的にしか増えないことです。

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株式投資も、種銭が少ない初期段階においては、なかなか増えません。

しかし、時間が経過するにしたがって、その差は圧倒的になります。

 

労賃を増やすには労働時間を増やすしかありませんが、株式投資はほったらかすだけで勝手に増殖していきます。

 

新聞紙を何回折りたたむと月に届くか知っていますか?

わずか42回です。

ちなみに、42枚重ねただけでは数センチメートルにしかなりません。

 

これが、指数関数(株式長期投資)と一次関数(労働)との違いです。

 

そして、ここが重要な点です。

現実の資本主義ゲームにおいては、もうキングボンビーはいません。

理由は簡単で、もう世界は戦争できないからです。

核兵器が発明されましたらね。ガチで戦争ならば、人類滅亡とセットになります。

 

つまり、もはや世界にゲームバランスの調整者はいないのです。

 

富める者は凄まじいばかりに富み、貧しいものはとことん貧しくなる。

そのような世界が迫っています。

キングボンビーのいない桃鉄とは、そういうものなのです。

 

これに気付いた人たちが一斉に株を買い、いまの株高があるわけです。

 


では、ここで再び質問です。

株式は基本値上がりするのに、桃鉄の物件が値上がりしないのはなぜでしょう?

 

これは結構いい質問だと思いますよ。

分かる人は、初心者投資家を卒業ですね。

 

 

では、正解です。

 

利益(収益)のすべてを、配当として払い出しているからです。

 

現実の株式(企業)は、利益を次の事業に内部再投資しています。

これによって、株価自体が複利で上昇することになります。

 

次の投資先がないような成熟企業の場合は、利益の多くを処分、つまり配当として払い出しています。桃鉄の物件がこの状態ですね。

 

ちなみに、これが「高配当銘柄がなかなか値上がりしない理由」です。

高配当投資で複利の恩恵を受けたければ、自分で再投資しましょうね。

マルクスは150年以上前に予言していた

GーWーG’(G+g)

「ゲルト」ー「ヴァーレ」ー「ゲルト・ダッシュ」と読みます。

Gは貨幣、Wは商品、gは利益を表しています。

 

マクルスが150年以上前に記述した「資本の一般的定式」です。

 

この短く単純な式こそが資本主義のルールであり、これを知るか否かで、世界は天国と地獄に分かれます。

 

貨幣で商品(労働力も含む)を仕入れ、より高い値段で売る。

それで得た利益で更に多くの商品を仕入れ、得た利益を更に再投資する。

この繰り返しで、貨幣(資本)は癌細胞のごとく、果てしなく自己増殖していく。

 

ー資本は剰余価値を連続的に再生産する価値の運動体であり、この自己増殖運動こそが資本主義であるー

 

マクルスはこの世界の根源を「物質」と捉え(唯物主義)、人間社会の現象も、すべて物理的な法則に基づいたものだと考えたんですね。

 

つまり、資本が果てしなく自己増殖(株価が上昇)するのも、格差が拡大するのも「物理的現象」だということです。

世の中をフラットに見よ

水が高いところから、低いところに流れる。

 

これを見て、あなたはどう行動しますか?

 

自分に都合よく利用するはずです。

水を飲んだり、打たせ湯にしたり、発電したり、用水路を作ったり。

 

そこにいいも悪いもありません。

水が流れるのは、単なる「事象」です。

資本の自己増殖運動も「事象」です。

いずれも、自分に都合よく利用すればいのです。

 

ところが人間は、人間が絡んだ瞬間から「事象」を「事象」として見れなくなります。

それぞれの「事象」を因果で結び付け、無意識に「物語」や「道徳」を作り出してしまうのです。

この場合は「お金に汚い」「株なんか腹黒い人間がやるもの」等ですね。

 

これを、解体しましょう。

「物語」つまり「虚構」の因果を解き、「事象」に戻してやればよい。

「事象」は接続詞によって「物語」に縛られています。

接続詞を外せばよいのです。

 

こうして、「物語」「道徳」を「事象」に戻してやることで、フラットな目で世の中を見れるようになります。

 

筆者は個人的に、このプロセスを神殺しと名付けています。

そして、このフラットな視点を獲得した人間をサイコパスと定義づけているのです。

 

資本主義ゲームにおける神は貨幣です。

 

この神に愛されるルールを、あなたは知っているはずです。

 

大洪水の時は迫っています。

共に、方舟に乗り込もうではありませんか。