いつも心にサイコパスを★
こんにちは、サイコパスの郵便屋さんです。
最近、「分配」という言葉をよく耳にします。
金融所得課税の見直しに向けた議論も、近々始まりそうです。
まあ、投資家としては全く納得いきませんよね。
投資ってのは結局、
マシュマロ、食べずに15分待ってたら2個あげるわよ
という条件に対して
・今すぐ食べるか
・今は我慢して、増やしてから食べるか
というトレードオフなんですよね。
待つのは辛いし、「マシュマロを増やす」というママの言葉が嘘であるリスクもあります。
それらを引き受けることに対するご褒美として、長期投資家は利益を得ているんですよ。
それを、後になって
お前だけマシュマロ2個もずるいぞ!分配しろ!
なんて言われた日にゃあ、いやいや話が違いませんか、ってなるでしょうあなた。
…ということで、今日はこの「分配」問題を考えます。
分配=ゲームバランスの調整
分配ってのは、オンラインRPGでいうところの「ゲームバランスの調整」なんですよね。
筆者は昔、FF14というオンラインゲームをプレイしていました。
職場の同じ班員同士でグループをつくってね。
最初は楽しかったです。みんな、レベルもスキルも似通ってるしね。
対等な関係ってやつですよ。
ただ、筆者以外の三人がすごいゲーマーで、毎日のプレイ時間が半端じゃないんです。いつ寝てんのよってくらい。
必然的に、ゲームキャラのレベルも、プレイヤーとしてのレベルも差がついてきます。
筆者のキャラは、いつまでたっても低レベルのポンコツ。
ゲームキャラに意思があったら
親ガチャ外れたって思われてたでしょう。
ゲームの寿命は数年
で、ここからが本題なのです。
筆者達のように「レベル差があるパーティー」でダンジョンを攻略する場合、強い人は勝手にレベル下げられちゃうんですよね。
ゲームバランスを保つためでしょう。
でもこれって、不公平ですよね。強い人は、寝る間も惜しんで努力したからこそなのに。
オンラインRPGって、ゲームとしての寿命はせいぜい数年といわれてます。
一番の原因は、古参プレーヤーと新規プレーヤーの格差問題です。
ゲーム発売当初からガンガンプレイしてる人は、完全に高レベルの「既得権益者」として存在していて、新規プレーヤーだと太刀打ちできない。
こうして、ゲームバランスは崩れていきます。
運営側も、このままでは新規プレーヤーが入ってこないので、どうにかこの「格差」を縮小したいでしょう。経験値やお金を「分配」したりして。
しかし、古参プレーヤーにとれば、
俺たちがどれだけ頑張ってキャラ育ててきたと思ってんだ!
…ジレンマですよね。
「古参プレーヤーの気持ち」と、「ゲームバランス」との狭間で、運営側も身動きが取れず、新規プレーヤーは離れて行ってしまう。
こうして、ゲームとして衰退していき、寿命を迎える、と。
世界はもう、リセットできない
これが今の資本主義社会の状態です。
資本主義は、必然的に格差をもたらします。
あらゆるアセットの中で「資本(株式)」だけが複利で増殖するためです。
それが一旦限界に達し、社会が「リセット」されたのが第二次世界大戦です。
この戦争により、これまで「持てる者」として君臨してきた列強諸国や大資本もすべて破壊されました(アメリカは除く)。
日本も戦前は、現代からは想像もできないほどの格差社会でしたが、敗戦により「救われた」のです。
こうして、皮肉にも戦争によって資本主義社会は活気を取り戻しました。
そして現代。
資本主義は再び、行き詰まりの気配を漂わせ始めました。
しかし、もう「戦争」というリセット手段は使えません。
核兵器があるからです。
「ベーシックインカム」として、全員に金をばらまくか。
いや、「古参ゲーマー」達は納得しまい。
貨幣が、人々の憧憬を失う可能性があるから。
「辛い労働に耐えて、やっと手に入る」からこそ、貨幣は羨望を集めるのです。
「失業手当を払うくらいなら、穴でも掘って埋めさせれば良い」とは、ケインズの言葉です。
一般的には、公共事業の乗数効果を表現したものと言われていますが、筆者には別の文脈もあるのでは、と感じられます。
では、どうするか。
メタバースとして巨大な仮想現実空間をつくりあげ、現実社会と並列させるのも手かもしれません。
あなたは、どう考えますか?